2014年

2月

20日

21世紀における芸術の意義について考えてみました。

昨日、指揮者の村中大祐さんが率いるオーケストラAfiAのリハーサルを特別に見学させて頂きました。とても楽しく、得難い経験となりましたので、ここで少しシェアしたいと思います。

 村中大祐さんとは、大震災のあった2011年の秋、ある中国古典の研究会で初めて出会ったのですが、第一印象は「何とも言えない独特の雰囲気のある人」でした。

 当時の僕はほとんど音楽を聴く事はなく、ましてやオーケストラなどという高尚な世界は自分とは全く別の分野と思っていたのです。
 ですからその指揮者ともなると自分にはコミュニケーションはまず不可能であろうと。ところが、濃いキャタクター揃いのその研究会のなかでも、村中さんの発言はひときわ異彩を放っており極めてユニーク、飲み会の席でそのお人柄が分かるにつれてその独特の雰囲気が僕にとっても居心地の良いものへと急激に変化していったのを覚えています。

 僕は、テレビはほとんど見ず新聞も読まない生活を数年前から送っており、Webは調べものをするときだけ、あとは本を読んだり、偶然耳に入ってくる話しや縁のあった人との会話から情報を得ています。そこで「村中大祐」で検索してみて驚きました。その驚愕のプロフィールはこちらです。
http://muranplanet.com/index.php?%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E

 

 僕が特に驚いたのは、

「1996年、急病となった師のペーター・マークに代わって公演初日2時間前に急遽抜擢され、モーツアルト「魔笛」を指揮して、イタリア・オペラ界にデビュー。

「1998年には同劇場にて急病のジョン・ネシュリングに代わって急遽プッチーニ「マノン・レスコー」を指揮して大成功を収め、その演奏は「プッチーニが望んだ解釈」(ガゼッテイーノ誌)と絶賛された。その後シチリア皇女の推薦により、フェラーラ歌劇場にて、指揮者のクラウデイオ・アッバードの下研鑚を積んだ。(「コジ・ファン・トウッテ」、「ファルスタッフ」)。」

といった下りです。

 まるで「オーケストラ界のイチロー」と言っても過言ではない活躍ぶりです。音楽に関してはど素人の僕にでもその凄さは伝わって来ました。

 さらにはもうだめ押しのように

「2002年には英国グラインドボーン音楽祭において、急病のルイ・ラングレに代わりモーツアルト『ドン・ジョヴァンニ』を指揮し大成功を収めた。」とのこと。。。

 

 村中さんが世に出てきたパターンとしては既述のとおり、

「凄い指揮者が急病→村中さん大抜擢→大活躍→大絶賛」というサイクルがわずか数年間に3回も繰り返されています。

 

 3回も続くとこれはもう明らかに偶然ではなく、大いなる宇宙意識、いわゆるサムシンググレートの強い意思が働いていることは間違いありません。

 

 そんな村中さんが、2011 年の東日本大震災後に『自然と音楽』という演奏会シリーズを始めました。

 これは

『自然の猛威を感じながらも、自然との共生を続けていくために、われわれ音楽家がどのようなメッセージを発信したらよいかを考えた。

 音楽の成立過程のなかで、音楽が「自然」を表現し始めたことから「音のなかに自然を感じ、自然と向き合うこと」を目的に、このテーマが作られた。』

 そんな想いから生まれたプロジェクトだそうです。

 

 ちなみにスケールは比較にもなりませんが僕が個人的に行い仲間に提唱している「ネイチャーセラピー」も目的はほぼ同じですので、「自然と音楽」には深く共感し、村中さんの活動に興味を覚えはじめました。

 

 この「自然と音楽」プロジェクトが本格的に再稼働し始めたのは昨年のこと。2013年に新たにオーケストラ・アフィア(AfiA)を立ち上げて、東京浜離宮の朝日ホールで一連の「自然と音楽」のテーマによる演奏会を7月からスタート。

 第1回のタイトルは「海、そしてゲーテの見たもの」。メンデルスゾーンがゲーテを信奉して辿った道のりを、彼が描いた音の世界で表現。

 第2回は「Mondnacht 満月に寄す」と題して、10月18日の満月の夜の演奏会。

 素晴らしいことに、日本だけでなくイギリスからも同時発信していくためにと、同年11月から英国発の第1回としてロンドンのカドガン・ホールで、イギリス室内管弦楽団を指揮して同テーマ「自然と音楽」に基づく演奏会を開催。

 

 日本国内の第3回目は、明日2月21日(金)の夜「妖精の踊り」と題して、メンデルスゾーン:真夏の夜の夢(全曲)と、ベートーベン:交響曲第2番ニ長調作品36を演奏される予定です。

 

 僕が素晴らしいなぁと心から感動したのは、昨年の第2回演奏会の前日2013年10月17日に、

<伊勢神宮遷宮をお祝いする意味も込めて、鎌倉鶴岡八幡宮で行われます神嘗祭にて、「若宮」での奉納演奏を行います。コンサートマスターはロベルト・バラルディ氏(伊ヴェニス・フェニーチェ歌劇場コンサートマスター)、他弦楽器も日本のプロオーケストラのトップ奏者が集い、鶴岡八幡宮で行われている東日本大震災へのご寄附にも協力いたします。>

といった活動をされたことです。

 

さらに、素晴らしいことに、

<前日の10月16日(水)はヨコハマ創造都市センター(横浜みなとみらい線「馬車道」駅上)で朝11半時から18時半まで無料公開リハーサルも行われます。こちらでは湘南国際村植樹へのご寄附をお願いいたします。皆さまのご協力をよろしくお願い申し上げます。>

と、オーケストラ演奏会にいたるまでのプロセスをも公開されています。

 

 こうして改めて書いてみると、村中大祐さんの一連の活動の根底にあるのは、決してぶれる事のない“高い精神性”だということに気付かされます。

 

 その“精神性”から発信されるメッセージは“自然との共生”。

 ぼくは“宇宙との調和”だと感じています。

 

 僕には、20世紀までの芸術家の多くはアートを自己表現の手段として活用してきたように感じられます。

 それは、

「好きだから演奏する。」

「好きだから絵を描く。」

「好きだから彫刻を彫る。」

 それらの行為を通して

「自分の感性、自分の存在価値を表現したい!」

 といったものです。

 

 これはいわば、主観的芸術志向ともいえるのではないかと思います。もちろんこれらの作品が多くの人の共感を得て高く評価されることもあるわけで、僕もこれを否定するつもりはありません。

 

 これに対して、真の一流と言われている芸術家の作品は、

『大自然の中の自分』

『生命の源である宇宙のエネルギーへの讃歌』

『宇宙の愛によってすべてが育まれていることへの感謝』を、
魂から溢れ出すそのおもいを、何かに突き動かされるような衝動によって創らされたものではないかと思います。

 

 これは客観的芸術志向によるものだと言えます。

 これによって生まれた芸術作品は、純粋な宇宙のエネルギーに満ちているが故に、時代を超えた普遍的な価値をもち、それに出会った人の魂を揺さぶるのでしょう。

 

 そしてその純粋な宇宙のエネルギー、つまり“愛”のヴァイブレーションが宇宙をさらなる調和へ導くための原動力になるのだと、僕は直感しています。

 これこそが21世紀に求められる芸術の意義だと感じています。

 

 村中大祐さんが率いるオーケストラAfiAの演奏は、

“客観的芸術志向”により天から授かるものであり、大いなる宇宙のエネルギーと人間の魂が織りなすハーモニーであり、だからこそ世界をより良く変える原動力となるものであると、感じたので村中さんに無理を言って昨日のリハーサルを見学させてもらったのです。

 

 その僕の直感は、見学後には確信へと変わりました。

 

[昨日のリハーサル(プロセス)をみて学ばせて頂いたものはたくさんあり、自分のこれからの企業経営非営利団体の活動にも役立つと思います。

 素晴らしいプロセスが素晴らしい結果を生み出すからです。

 世界的な一流の指揮者が作品を作り上げていくプロセスとコミュニケーションの取り方はまさに学びの宝庫です。

 具体的な気付きについては日を改めてブログやメルマガに書いてみたいと思います。]

 

 21世紀において世界を調和へと導く大きな鍵となるのは、論理的思考や経済合理性ではないと思います。(前提条件だとは思いますが)

 

 言葉や理論を超えた大いなるものへの畏敬の念と“祈り”だと、僕は思うのです。

 

 だからこそ今世紀中に“とりあえず”世界平和が実現するためには、『客観的芸術指向』に基づいた芸術家がたくさんの素晴らしい作品を生み出す必要があると思います。

 

 “とりあえず”の世界平和と書いたのは、世界平和は人類が最終目的とすべきものではないと僕は考えているからです。

 世界平和とは「世界中のどこにも戦争がなく世界が一つにまとまった状態」であると考えています。

 これは一人の人間の体で言えば「単に病気ではない」状態であり、真の健康とはイコールにはなりません。

 

 それは人類共通の目標であり、地球という星の中で全生命が共生し調和を保つための手段であり過程=プロセスだからです。

 

 世界平和が実現してからが本番の始まりだと思います。

 

 世界平和を実現するのはいわば人類全体で行うリハーサルです。

 

 もちろんプロセスは大切ですから、このリハーサルが上手くできるように、僕も今日という一日を愛と感謝と祈りとともに過ごしたいと思います。

 

 明日の夜には、村中大祐さんが指揮するオーケストラAfiAの「妖精の踊り」が日本に姿を現します。

http://www.asahi-hall.jp/hamarikyu/event/2014/02/event1434.html

 

きっと素晴らしい演奏会となるでしょう。

 

その場のエネルギーを魂で受け取れる幸運と幸福に感謝しております。

 村中大祐さん、AfiAの皆さん、いつもありがとうございます。

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コメント: 1
  • #1

    村中大祐 (木曜日, 20 2月 2014 23:22)

    素晴らしいコメントをありがとうございます!


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